映画とホメオパシー「ロミオとジュリエット」編
2017/08/11
こんばんは、東京スクールオブホメオパシー代表の黒澤今日子です。
新宿区神楽坂でホメオパシーの学校を運営しています。
唐突ですが、あなたは映画はお好きですか?最近、どんな映画をご覧になりましたか?
映画でホメオパシーを学ぶ
東京スクールオブホメオパシーでは、「ファミリーケア・ホメオパスコース」の中で、「映画で学ぶホメオパシー」という講義を行っています。
私自身がイギリスでホメオパシーを学んでいた時に、アダルトスクールなどで「映画で学ぶホメオパシー」という一般傾けのセミナーが開かれていて、とても楽しいセミナーでしたので、是非ホメオパシーの奥深さを知って頂きたく授業で行っています。
ご存知の方も多いとは思いますが、ホメオパシーのレメディは、それぞれ植物や鉱物、動物性などの、自然のものから作られますが、
レメディとなるまでには、長い時間をかけて人間を使った検証実験(ホメオパシーでは動物実験は行われません)が行われ、それぞれにどんな心身の特徴があるのかが見いだされています。
ひとつひとつのレメディ特有の精神症状(性格的なものも含め)や身体症状が、検証実験によりわかっているのです。
誰かが不調にあるとき、その人の症状と似た症状を持つレメディがその人の不調を改善してくれるのです。
そのために、ホメオパシーは「類似療法」と呼ばれています。
風邪をひいたら、みんなが同じ風邪薬を飲むのと違い、その人その人の特有な症状を見いだし、それと似た症状を持つレメディを摂っていくわけです。
要するに、レメディもひとりの人間と同じに、精神症状や身体症状の傾向を持つ個体であるわけです。
そんなレメディを学ぶことは、実は人について学ぶことと同じなのです。
そういうことから、レメディや人を学ぶには、「映画」という題材がとても役に立つわけです。人を洞察する力を磨いていくことになるのですね。
「ロミオとジュリエット」の花
イギリスに行くと春を彩るお花に、バターを塗ったような黄金色の花冠を持つButter cupsがよく見られますが、日本でもきっとご覧になったことのある方も多いことでしょう。
学名をラヌンクルス・ブルブと言い、かの有名なシェークスピア原作の「ロミオとジュリエット」に登場するお花の仲間でもあります。
ラヌンクルス・ブルブはミヤマキンポウゲの仲間であり、シェークスピア原作の「ロミオとジュリエット」のお話の中で、愛するロミオとの仲を裂かれて嘆き悲しむジュリエットを気の毒に思った老修道士が、秘薬としてジュリエットに飲ませたと言われているのがミヤマキンポウゲから作ったそれなのです。
「ロミオとジュリエット」が書かれた17世紀の初め頃に、シェークスピアはロンドンの当時有名な植物学者ジョン・ジェラードの住まいに近いところに住んでいたと言われます。
著名な「本草書」を著したジェラードが特に興味を持っていた植物がミヤマキンポウゲだと言います。
ジェラードは『ミヤマキンポウゲの毒は思うほど恐ろしいものではない。この毒を有効に利用することもできるだろう』と書いています。きっとそんな話をジェラードからシェークスピアは聞いたのでしょう、「ロミオとジュリエット」の悲劇の中でとても有効に利用しました。
「ロミオとジュリエット」はそれぞれの家から結婚には「不適格」とされ引き裂かれます。「ロミオとジュリエット」の悲劇には、怒り、裏切り、嫉妬、悲しみ、喜びなど、人間の持つあらゆる感情が犇めき合っています。
ロミオとジュリエットの秘薬のレメディ
そしてこれらのエネルギーを色濃く持つのがミヤマキンポウゲの仲間であるラヌンクルス・ブルブという植物から作られたレメディ「ラヌンクルス」なのです。
このレメディは人の感情に敏感で、怒りっぽく、苛立ち口論をする傾向があります。気分が落ち込んで涙ぐみ、自分は不適格者だと思い込む。それが高じると身体の不調と不眠が起こる特徴を持ちます。
また、自分はふさわしくない人間だと思い込み、アルコール中毒にもなりやすく、アルコール中毒の患者さんに有効なレメディでもあります。
肋間神経痛や帯状疱疹などになりやすいのも特徴です。
ロミオとジュリエットの映画のレメディ
映画からは、映画全体のレメディを考えたり、登場人物のレメディを考えることもあります。
ロミオとジュリエットの映画全体を考える時には、また違うレメディが考えられます。
こんなレメディはどうでしょう。水銀から作られているMercury(マーキュリー)というレメディです。
体温計や温度計に使われている水銀を思い出して下さい。
上がったり、下がったりしますね!?そのように、このレメディも気持ちが上がったり下がったりととても不安定なのです。温度差に非常に敏感で、身体症状もまた変化しやすい特徴があります。
自分の周りには、自分を攻撃するライバルや敵ばかりという思い込みから、常に緊張して心が休まらないようなタイプです。
些細な人の言葉や振る舞いに敏感に反応し、常に自分を守るために攻撃をするか、閉鎖的になるようなところがあります。
このタイプの人の中には、人は敵と味方しかいないのです。心の中で、この人は自分にとっての味方なのか、敵なのかと伺っている様なところがあり、敵と思う人には攻撃的な振る舞いをします。
また、大切な家族や愛する人から見捨てられてしまったような悲しみを持っています。
敵、味方、殺す、殺される、裏切り、毒(水銀も毒)、争い、愛、家族。。。
ロミオとジュリエットの映画からはこのようなキーワードが浮かんできます。
これこそまさに、水銀のレメディの特徴なのです。
もしあなたがこのような状態(症状)で悩んでいるとしたら、このレメディがあなたと共鳴をお越し、あなたの悩みを解放に導いてくれるのです。
(レメディ名)Ranunculusラヌンクルス ブルボサス
(学名)Ranunculus bulbosus
映画の登場人物や映画そのものからレメディを導きだす勉強は、ホメオパシーの学習の中でも楽しい授業のひとつです。
東京スクールオブホメオパシー代表
(株)スタンダードホメオパシー代表取締役 黒澤今日子
東京都新宿区天神町64神楽坂アトリエ64 2F(地下鉄東西線神楽坂駅矢来町出口より徒歩4分)
℡ 03-5227-8305