「寝酒は寝酒にならず」寝酒の勘違い!
「寝酒」とは、眠るためのお酒のことを指しますが、「ナイトキャップ」とも言われますね!?
秋の夜長、こんな習慣も素敵に思えますし、ぐっすり眠れそうな気もしますが、この「寝酒」は
本当に眠れるお酒になるのでしょうか。。。?
こんばんは、東京スクールオブホメオパシー代表の黒澤今日子です。
東京新宿区神楽坂でホメオパシーの学校を運営しています。
寝酒はかえって眠りを妨げる?
フランスの製薬会社による大規模な国際疫学調査の報告では、不眠解消に「アル
コールを飲む」と答えた割合は、日本が10カ国中で1位だったそうです。
ところが、その「寝酒」は医学的にみて正しい行為とは言えないようなのです。。。(汗)
そもそも、不眠解消にアルコールを飲む日本人が多いとはどういうことなのでしょうかね?
夕方には仕事を終え、アフターファイブを楽しむヨーロッパの人々に比べ、
夜遅くまで仕事をして、いざ寝ようとしても興奮して寝つけなくなり、お酒に頼って眠ろうとす
るような日本人が多いということなのでしょうか?
何だか心当たりありませんか?
ところが、実は眠る直前にお酒を飲むと、むしろ睡眠が悪くなるのだそうです。
「いや〜、そんなことないよ、眠っているよ」と言う人でも、もしかしたらそれは酩酊している
だけなのかもしれません。。。(笑)
つまり、お酒で麻酔の様に無理に眠っているような状態で、
これは、眠りの質がガクンと低下しているのだとか。
こうなると、脳を疲労から回復させる深い眠りであるノンレム睡眠の時間が短くなり、
酔いが醒めて途中で目が覚めると、その後眠れなくなる中途覚醒という状態にもなりやすくなる
そうなのです。
さらに、お酒を飲んで眠っている人を見ると凄いいびきをかいていませんか?
これは、アルコールを摂取すると舌根が下がり、気道閉塞が起きやすく、いびきをかき、無呼吸
や低呼吸を起こしやすくなるからなのです。
また、アルコールは自律神経の機能を低下させるので、その結果心拍や血圧、呼吸数で酸素供給
を維持しようとする機能も低下し、心筋梗塞なども起こりやすくなるそうな。。。
こんなことでは、寝酒は「眠り薬」どころか「死に薬」となってしまうかも。。。!?(汗)
眠りに効果のある寝酒はある?
ただし、少量のお酒なら、日中の仕事のストレスを和らげて眠気を誘い、すんなりと眠りにつけ
る効果があると言います。
少量のお酒は高ぶった神経を静めてくれるのですね。
なぜなら、少量のお酒であれば、脳内に抑制性神経伝達物質であるギャバが増えるからだとか。
ギャバには興奮を静める働きがあるとともに、血圧を下げて精神を安定させる作用もあります。
つまりリラックスの神経である副交感神経を優位にさせるわけです。
酒量をコントロールできる人にとっては、酒は睡眠のよきパートナーとなるのですね!
「酒は百薬の長」と言われるのもここから来ているのでしょう!?
何ごとも限度が大事
ところが、お酒を飲むと気分が良くなるもので、ついつい量が増えることに。。。
また、毎日ストレスに見舞われていると、少量の酒では眠れなくなり、どうしても酒量が増えが
ちに。。。
こんなこともありがち!
少量のお酒は睡眠によい効果をもたらしますが、先ほどのように酒量が多くなってくると睡眠の
質が劇的に悪くなります。
寝酒の量が多くなると、睡眠をコントロールしている脳幹部がまひしてしまい、深い睡眠が取れ
なくなります。
そうなると浅いレム睡眠ばかりが現れ、夢ばかり見ることになり、しかも身体と脳に負担がか
かっているので、ろくな夢ではないのです。。。(汗)
多量の酒は深い眠りであるノンレム睡眠を少なくします。
ノンレム睡眠は眠り始めの3時間(とくに最初の90分)に多く現れ、成長ホルモンを分泌します。
このときに細胞の修復が行なわれ、体のメンテナンスが実施されます。ノンレム睡眠時に免疫力
も高まるため、ガンの予防などにも大切な時間帯なのです。
ところが、結局飲みすぎてしまっては細胞の修復が行なわれず、免疫力も低下するわけです。
また量が多いと、睡眠中に膀胱に尿がたまってきて、夜中にトイレにいくことになってしまい
これがまた眠りをさまたげ、睡眠の質をさらに悪くすることになるのです。
お酒を飲むと脳下垂体の後葉から分泌される抗利尿ホルモンが抑制されるため(やはり脳幹部が
まひしているわけです)脱水症状にもなりやすくなります。
トイレに行ったら、必ず水分を補給しましょう。
水分不足になると、寝ている間に血栓ができて心筋梗塞、脳梗塞の危険性があるからです。
寝酒をすると、たしかに強い眠気をもよおしますが、
これはアルコールによって、体温が急激に下がるからです。
ところがス〜と眠れたとしても、途中で目覚めやすくなります。
これは約3時間後にアルコールが分解されて、アセトアルデヒドという毒素にかわるためなのです
この毒素が交感神経を活発にさせて、体温や心拍数を上げてしまうため、目覚めやすくなるわけ
です。
寝酒をするなら、酔いが廻るまで量と時間がかかるビールなどより、少し強めのお酒を少量、お
つまみは睡眠中に消化活動が始まってしまい、腸の体温が上昇するので、体温が下がりづらくな
るために控えた方が良いようですよ!
酒は百薬の長!
上手に、美味しく飲みたいものですね!?
東京スクールオブホメオパシー代表
(株)スタンダードホメオパシー代表取締役 黒澤今日子
東京都新宿区天神町64神楽坂アトリエ64 2F(地下鉄東西線神楽坂駅矢来町出口より徒歩4分)
℡ 03-5227-8305