プラムヴィレッジ@ボルドー
久しぶりのブログです。
ずっと書き続けてきたブログでしたが、少し休みをと思いながら、
こんなに長いお休みになってしまいました。。。笑
2019年もあと数週間、年々1年がものすごい速さで過ぎていく。
そう感じるのはどうしてなんだろう。。。
今年もいろいろあったのに、思い返せばホントあっという間。
久しぶりにブログを書こうと思ったのは、
忘れたくないことを残しておきたくて突如書く気になったのかも。。。
プラムヴィレッジのことを書いています、よかったらお読みください。
東京新宿区神楽坂で自然療法の学校を運営しています黒澤です。
神楽坂の明るい街にある、少人数クラスを特徴とした学校です!
プラムヴィレッジ@ボルドー
プラムヴィレッジの朝焼け
プラムヴィレッジは、ベトナム出身の禅僧、ティク・ナット・ハンが
30年ほど前に開いたコミュニティーです。
南フランスのボルドー郊外にあるこちらは、ヨーロッパ最大の仏教僧院であり、
プラムヴィレッジのすべての僧院の中心です。
4つの集落(ハムレット)によって構成されていて、毎年50カ国以上から
7000人以上の人たちがマインドフルネス・リトリートに参加しているとか。
150人ほどのブラザーやシスターが常住していて、在家の長期滞在者も
たくさんいるようです。
ここで参加者たちは、ティク・ナット・ハンの教えに従った
マインドフルネスの修行を体験することができます。
今年の春に思い立ったように行くことを決め、仲間2人とベルリンから
ボルドーへ飛び、夜の道をタクシーでプラムヴィレッジへと飛ばしたのです。
3時間ほど走らせると、丘陵地帯に散在するハムレットのうち、女性僧侶が
住むニューハムレットにやっと到着。
どうしても次の日の早朝に行われる瞑想の時間には参加したかったために
こんなスケジュールとなってしまったわけです。
街灯もまばら、車も通らない、民家もポツンポツンとあるくらい、
とにかく真っ暗!ホントの暗闇を見たような。。。
そのぶん星がとにかく美しいのです〜(星空は撮れなかったけど)
ティク・ナット・ハン(釈一行師)とは
アッパーハムレットにて
ベトナムの禅僧で詩人、平和活動家と紹介されます。
1926年、中部ベトナムに生まれ、17歳で出家されました。
ベトナム戦争中は南北どちらにもつかず、病院や学校の設立、
戦争孤児たちの支援、死体の回収など非暴力による社会活動を行いました。
ベトナム政府からは反逆者とみなされ、フランスに亡命しました。
2005年にはベトナムへの一時帰国が許され、名目上は亡命では
なくなったそうですが。
ティク・ナット・ハンのティクはベトナム語で「師」を意味するため、
ティク・ナット・ハンと表記する場合には師をつけないようです。
お弟子さんたちは、ベトナム語の「先生」を意味する「タイ」という
愛称で呼んでいます。
プラムヴィレッジの1日
ニューハムレット
数年前から禅思想に関心を持ったことから、ベルリン在住の星覚さんのご紹介で
日本人シスターのチャイさんとご縁をいただきました。
プラムヴィレッジのことは以前、辻信一さんからお聞きしていて、そんな夢のような
ところにいつか行ってみたいと思っていたところ実現したのです。想いはいつか叶う
のだということを今回も実感しました。
今回は日数の少ない中、シスターチャイのお計らいでなんとか1日参加できることに
なったのでした。
到着した次の日は、
5:30瞑想
7:00ニューハムレットで朝食
8:30アッパーハムレットへ移動
9:30法話
11:30歩く瞑想
12:30ランチ
15:00ダンマ・シェアリング
16:30ニューハムレットへ帰る
17:30夕食
19:30瞑想
こんなスケジュールで1日が進んでいきました。
ここでは、15分ごとに鐘がなります。鐘がなると何をしていても一旦手を休めます。
料理をしていても、楽器を演奏していてもです。
マインドフルネスとは、本来は瞑想を始め仏教の実践における重要な概念である
パーリ語「sati(サティ)」の英訳語として使われている言葉だそうです。漢訳の
「念」に相当し、日本語では「気づき」と訳されているそうです。
ハン師はこれを「今この瞬間に気づき目覚めていること」とおっしゃり、様々な思考や
先入観を手放し、今この瞬間をしっかり意識すること、そしてその状態を意味する
のだそうです。
この習慣は、わざわざ瞑想の時間を取らなくても、忙しい日本人でも
1日の中でこういった瞬間を持つことができるのだと教えていただいたように思います。
そして、未熟な私はまだその理解も浅く、
とにかくまわりのシスターやブラザーのすることを同じようにしていました。
プラムヴィレッジの食事
これは夕食のフォー(人参が花形!かわゆい)
プラムヴィレッジには、様々な国籍、人種、宗教の人たちが参加しています。
そこでのお食事はビーガン食で、ベトナム料理が多いと聞きました。シスターたちが
作ってくださいます。
私たちは1日の参加でしたので、3食しかいただきませんでしたが、どの食事も
それは滋味のある美味しいものでした。動物性の物を使わずしてもこんなに
美味しいお出汁が出るものなんだ〜とおばさん仲間と感心したものでした。
心のこもった食事というものはこういうものなのですね!
ランチはアッパーハムレットで男性も女性も一緒に
ブッフェ形式で、それぞれ好きな場所で食事を楽しみます。
私は遅くなってしまって、食事を取りに行った時にはほとんど何もない
状態で、仲間からカレーを分けてもらったりしましたが、その後に
歩く瞑想で私たちをリードしてくださっていたお坊さまが来られて
何もないお鍋を覗きながら、ウロウロされていらっしゃいました。
どうされるのかなぁと思いながらも、そのお姿がなんとなくユーモラスで
可愛らしく感じてしまいました。食べられたのかなぁ。。。
それにしても一番最初にてんこ盛りのカレーをよそって行ったあの若者
たちは、後の人のことまで考えなかったのだろうか。。。どこにでもいろ
いろな人がいるものだと思いました。
シスターチャイとお話をした時に、次回日本でのリトリートでは、
「クッキングリトリート」とか考えていただきたいなぁと
話が盛り上がりました。食べることは癒すこと、実感したのでした!
これはシスターたちが育てたハーブを乾燥させたハーブティー
(マルベリーやロータス、タイム、ローズマリー、セージ、バラの花びら、他いろいろ。。。)
ダンマ・シェアリング
ダンマ・シェアリングの様子
ダンマ・シェアリングでは、もうすでに1週間も2週間も前から来られている
人たちは慣れた感じでグループになっていましたが、1日だけの参加の私たちは
のんびりアッパーハムレットの中をくつろいでいました。
すると仲間の1人が、「なんとなく疎外感を感じる」とつぶやいたのです。
私自身は、当日参加だったため、特にダンマ・シェアリングには参加しなくても
いいかなぁと思っていたので、つぶやいた彼女は参加できなくて寂しかった
のかもしれないと、自分のことしか考えていなかったことを反省しました。
でも彼女のつぶやきは、ハン師の教えを思い返すよいきっかけとなりました。
私も昔、ホメオパシーのセミナーに1人でいろいろな国や地域を訪れるたび
はっきりと疎外感を感じていました。
シャイで、引っ込み思案、言葉の問題もあり、外国の人たちの中に
なかなか入っていくことができませんでした。
でもある時思い切って言葉なんて喋れなくてもいいやと、彼らの中に
入っていくと、ホメオパシーという共通語もあり、すぐに打ち解ける
ことができたのです。
「なんとなく疎外感を感じる」と言った仲間にも、
「きっと、入れて〜と言って入っていけば、いいよ〜と入れてくれるよ」
と話しました。
子供の世界では、「入れて〜」と言えば「いいよ〜」と入れてくれるように
子供はシンプル、それだけで良いのです。
疎外感を感じるのは、疎外感を与えている人間がいるのではなく、
自分のうちに人を遠ざけている心があるのです。
ハン師の教えである「インタービーイング」相互存在。
あらゆる存在は単独では成り立たず、
他のものと不可分につながっている
まさにそれを感じたくて私はここに来たのでした。
自分は家族や友人、あらゆる人の中で存在していること。
国籍、人種、肩書き、年齢なんか超えたところで
つながりあっているのだ。
今この習慣に、様々な思考や先入観を手なばし、
国籍や人種を超えて繋がり合う
仲間のつぶやきで、私がプラムヴィレッジに来たかった
本当の理由を思い出したのでした。
東京スクールオブホメオパシー代表
(株)スタンダードホメオパシー代表取締役 黒澤今日子
東京都新宿区北町19番地メゾンアイ106
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