ワクチンを考える
車窓から見える
江戸川の土手の菜の花が満開で、
土手はもう真っ黄色!!!
こんなコロナ禍の中でも
気持ちが晴れやかになる
東京新宿区神楽坂で
自然療法の学校を運営しています。
神楽坂の明るい街にある
少人数クラスを特徴とした学校です
豚インフルエンザ
そんなこの頃
新型コロナウイルスでは、
ワクチン実施のスケジュールが
進んでいます
ところで、1976年に
アメリカのニュージャージー州
フォート・ディクスで
豚インフルエンザが発見されたことを
ご存知だろうか
幸い、世界の他の地域には
広がらなかったが、
アメリカ国内では
大変な社会的混乱を引き起こしたのだ
かつてのスペイン風邪同様
軍隊で発見されたので、
そこからパンデミックになることが
懸念されたからだ
当時19歳の二等兵が、
訓練教官に対して
疲労と体調不良を訴えた
訓練を休むほどで重症ではなかったが、
二等兵はそれから24時間以内に
死亡したのだった
解剖の結果、
二等兵の死因は
豚インフルエンザと判明した
豚インフルエンザとは、
豚に由来するインフルエンザ・
ウイルスのことだ
その頃には、
数人の兵士が発症し、
入院していた同じ基地では
無症状ながら感染している兵士が
500人以上いるとわかり、
医療関係者たちは
危機感を募らせらせたのだ
これはまるで1918年の
スペイン風邪を思い起こす出来事だった
同年、第一次世界大戦の前線から
インフルエンザに感染した
兵士たちが帰還し、
たちまち世界中に感染が拡大
少なくても2000万人が
死亡したという
そんなことから
米国の保健当局は新たな流行を恐れ、
国中の老若男女を対象にした
予防接種プログラムの承認を
当時のフォード大統領に求めたのだ
フォード大統領は1億3500万ドル
(現在の価値では5億ドル相当)という
巨額を投じて実行に移したのだったが
ワクチンの副反応
1976年10月、
集団予防接種が開始されると
数週間もたたないうち、
注射の直後にギラン・バレー症候群を
発症した人の報告が入り始める
ギラン・バレー症候群とは、
麻痺を伴う神経疾患だ
2ヶ月足らずで500人が発症し
30人以上が死亡した
結局接種を受けた約4000万人のうち
600人ほどが
手足の痛み、痺れ、運動麻痺を訴える
ギラン・バレー症候群を発症し、
死亡者まで出たのであった
騒動が拡大し、
危険を冒してまで予防接種を
受けたくないという人が増え、
当局は突然プログラムを中止した
結局、4000万の米国人が
予防接種を受け、
豚インフルエンザは流行しなかったのだが
より精密な調査を実施した結果、
1918年のインフルエンザウイルスより
はるかに致死性の低い
ウイルスだということがわかった
結局豚インフルエンザそのものによる死者は
確認されている限り、
当初の二等兵のみだったそうだ
このプログラムに対する評価は
賛否両論であった
フォード大統領の決断は、
同年の大統領選挙を意識したもので、
製薬会社の言いなりになったという
批判もあったり、
国民に対する人気挽回を図る
そんな思惑もあったという
今、新型コロナウイルスに対しても、
ワクチン接種のスケジュールや
全国民分の量が製造可能かなどといったことに
焦点が当てられがちだが、
上記のアメリカの歴史からも
その副反応について考える方が
より重要ではないのか?